今後の仕様変更にも対応できるよう構想を立てる
埼玉県・三郷市にあるアラブルによるカスタム、ベースはワイヤスポークホイール仕様のゼファー750RSだ。同店の笹賀さんに内容を聞こう。
「当初はマフラーを換えて乗っておられてて、コンセプトも特になかったんです。それがホイールをアルミのアフターマーケット品に換えたところ、オーナーさんは“走るのが面白い”となったんです。それでこちらからも、走りを昇華できるカスタムを提案して進めました。
現状のエンジンは750ノーマルでパワーはどちらかと言えば控えめですので、ワインディングで低速コーナーをすっと駆け抜けることをポイントにしています。スイングアームやフロントフォークも換えようという構想はあるのですが、今のパワーに対しては大径フォークだと少しごつくて、ナナハンの軽さが薄れる。なのでこの変更は追ってやろうということにして、今はノーマルφ41mmフォークをワンオフスプリングでセッティング。ブレーキング時にも沈み過ぎない張り感がありつつ、逆にコーナーで突っ張らないようにバランスして、リヤショックもオーリンズを使ってフロントの動きに合わせています。
それでだんだん走れてくるようになって、シート上での身体の移動がノーマルシート、ノーマルハンドルでは窮屈になったので、ハンドルは下げてシートも加工してそれが行いやすいようにしました。シートベースも加工しています。Zぽい外観にしたいというオーナーさんの要望からドレミさんのZ2スタイル外装セットを使っているんですけど、そこにぴったり合わせるようにです」
こうした変更でより乗れるようになり、コーナリングスピードもアップ。ただそれが少し過激になったので、今後はエンジンに手を入れて、トルクでダッシュ出来る余裕とセーフティマージンを作るという構想もある。その時のサスの仕様やセッティングも既に考えられているというから、楽しみだ。
Detailed Description詳細説明
ハンドルをハリケーン・フラットコンチ4型に変更して低めのポジションを作り、身体の移動をより積極的に行えるようにした。フロントマスターはブレンボ・RMCでクラッチホルダーはコーケン・メカニカルホルダーに置換している。
ステアリングステムはオフセット35mmのゼファー750/RSノーマルで、メーターはスタックST200エンジン回転計を純正ケースに組み、ヨシムラ・デジタルマルチメーターを追加した。
Zらしい外観を得るため燃料タンクほか外装はドレミコレクションのゼファー750 Z2タイプスチールタンクセット(エアプレーンキャップ仕様)イエローボールに換装。らしい雰囲気も作り込んだ。
シートはZシルエット風になるよう、ベースから変更。内部スポンジも身体が動かしやすいような形状に変えている。
エンジンはφ66×54mmの738ccノーマル状態で、アールズ・9インチ13段オイルクーラーを備える。今後、トルク増加を主としたスープアップも視野に入る。
キャブレターはFCRφ35mmをファンネル仕様で使い、ナイトロレーシング4in1手曲げチタンEXマフラー+ナイトロレーシング・グレネードチタンサイレンサーV-Ⅱの排気系を組み合わせて使う。
ブレーキまわりは、フロントがブレンボP4-40RRキャリパー+サンスター・クラシックディスク。リヤは純正片押し2ピストンキャリパー+純正φ230mmディスクだ。ホイールはO・Zレーシングのアルミ鍛造、PIEGAの3.50-17/5.50-17サイズを履く。
リヤサスはオーリンズ・グランドツインをノーマルスイングアームに組み合わせる。ドライブチェーンはEK・ThreeDの(BK;GP)だ。