フルボルトオンでデモ車の再現までも可能にした1台
2017年に発売されて以来ヒットを続け、既にロングセラーの域に達したホンダ・レブル250。今までのジャンル分けで言うならばクルーザーということになるのだろうが、そんなジャンルを意識させないシンプル、そして押しつけ感のないスタイルがある。それに良好な足着き性から来る使い勝手の良さ、そうした要素から生まれる幅広い楽しみ方。つまり決められたバイクに決められた乗り方をするのでなく、レブルに乗れば楽しめる、楽しみに出会えるというような印象が感じられるのがその理由だろう。そんなレブルは’20年に灯火類をフルLED化する変更を行っているが、その現行モデルをベースにしたコンセプトモデルが、この車両だ。
製作したデイトナによれば、レブルが持つそうした自由さをもっと伸ばしたパッケージということ。デイトナ・ロードステアリングやショートリアフェンダーキットによって、アメリカ西海岸の若者がぱっと乗って流しているような感じを意識している。確かにそんな自由感はローダウンリヤショックや小型のハイサイダー・ウインカーなどでも強調されている。
見逃せないのはエンジンまわりで、シリンダーを挟むようにビッグフィンキットが追加されている。レブルの水冷単気筒のすっきりしたシリンダー(これはこれでいい)が、味わいの深そうな空冷のルックスになる。しかもフィンの分だけエンジンの存在感が増された感も加わり、これは楽しいギミックになっている。
これらパーツ群の一部は’23年東京モーターサイクルショーへの車両展示時点では参考出品だったが、随時製品化されていく予定。他の部分もデイトナ扱いのボルトオンパーツで構成、つまり、このコンセプトモデルのルックスがオールボルトオンの市販パーツで再現できるということで、これはなかなかに面白い試みだ。
外装ペイントについても、デイトナ本社にも所在が近いフリースタイルペイントが行っている。もちろんこれも依頼すれば同じ仕立てが可能。コンセプトモデルをそのまま作って楽しめるわけだ。
Detailed Description詳細説明
フラットで自然な位置に手が来るハンドルバーはデイトナ・ロードステアリングφ25.4mm(参考出品)。ミラーはHIGH SIDERバーエンド モンタナスリム、ウインカーはHIGH SIDERアポロクラシック(レブル用フロントウインカー取り付けキット/ショートリヤフェンダーキットも併用。これらはいずれも市販中)でミニマルな印象を作る。
エンジンのシリンダーに付くビッグフィンキット(参考出品)は、水冷のレブルが空冷風に見え存在感を高めるとともに多少の冷却効果も期待させてくれる。
エンジン左右にはクラッシュバーを備え、フレーム左前にはVELONAタコメーターも備える。前後のシートカバーなどもデイトナ製で、市販中だ。
排気系はデイトナ・メガホンタイプマフラー ブラックエンド、リヤショックはデイトナ ローダウンリヤショック280mmブラックと、これらはいずれも市販されている。16インチ径の前後純正ホイールはデイトナグループとなったダートフリークによってプラチナシルバーのパウダーコート塗装が施される。エンジンカバーも同様にダートフリークでバーントブロンズにガンコート塗装される。外装塗装とピンストライプはフリースタイルペイントによる。