機械いじり好きが高じて自分の理想を自ら形にする
AMAスーパーバイク、アメリカンホンダモーター(AHM)のフレディ・スペンサー車のカラーリングをキャンディレッドベースでアレンジした’81年型CB750Fカスタム。
「元々機械いじりが好きで、NSR250Rを自分で組んだりしてました。それがいつの間にか排気量が大きくなってました」とオーナーのきんちゃんさんは教えてくれる。CB-Fが好きで、とにかく自分が格好いいと思うものを追求していったら今のこの形になったとのことで、作業も基本的に自身で行っている。
そのエンジンはCB900Fを元に985ccへスープアップし、クランクのダイナミックバランス加工を行うなどという内容。もちろんエンジンも自分で組んでいる。
これに組み合わされる吸排気はTMR-MJNキャブレターにSSPファクトリーのワンオフチタンマフラー。マフラーはSSPの得意とする輪切り4-2-1で、エンジンに極力沿ったレイアウトでバンク角も確保する構成としつつ、エキパイはコニカルヘッダー。エンジンオイルとエレメントはマフラー装着のまま交換可能としている。その上で空燃比を知るべくO2センサーも備え、ステーもワンオフされる。
フレームも補強やレイダウン加工を行い、XJR1300加工スイングアームや前後オーリンズショック、MAGTANホイールと、CB-Fの17インチ化に適した数値とパーツ群が、エンジン同様にしっかりと組み合わせられている。
灯火類もフルLED化し、メーターも純正電球では見えづらいのでと分解した上でLEDテープを組んで輝度を増すなどの工夫も行う。このように、今不安なく、そして楽しく走るための作りが各部に見られるのだ。CB-Fカスタムに乗る仲間たちとも仕様や加工について普段からよく話すとのことで、こうした仲間が近くにいるのも心強い。いや、それにしてもこれだけの内容を作り上げられるのが素晴らしい。この車両に装着されたマフラーは、そんなオーナーからのCB-Fへのこだわりの反映でもある。こちらにも改めて注目しておきたい。
Detailed Description詳細説明
メーター各部は純正の内部電球に代えてLEDテープを貼り、視認性をアップ。エンジン回転計はZZR400の電気式に換装、ヨシムラ・プログレスメーターやPLX空燃比計も加えられる。ハンドルバーはアクティブで左右マスターはブレンボRCSコルサコルタ。
ベースは'81年型で外装カラーは'82AMAスペンサー車のパターンをキャンディレッドベースにアレンジ。ヘッドライトやテールライトなど灯火類もLED化される。
フレームには補強やリヤショックのレイダウン加工などが施される。アルミ削り出しのステップはアグラス製を選択した。
エンジンは900Fをベースにワイセコピストンで985cc化。クランクはダイナミックバランス、クラッチはドリームクラフト製キットで油圧化される。オイルフィルターはK&Pエンジニアリング製を使う。輪切りパーツで構成される排気系はSSPファクトリーワンオフ4-2-1チタンだ。
キャブレターはヨシムラTMR-MJNφ38mmをK&Nフィルター仕様で装着。点火はウオタニSP2、16V昇圧ユニットや無接点ジェネレーターも組まれている。
オーリンズRWUフロントフォークはkino product製ステム(オフセット45→35mm)で組まれる。フロントブレーキキャリパーはフロントがブレンボ・アキシャルCNC 4Pでディスクはサンスター・プレミアムレーシングディスクだ。
リヤブレーキキャリパーはブレンボCNC 2Pでリヤディスクはサンスター・プレミアムレーシングディスク。スイングアームはXJR1300加工でリヤショックはオーリンズ・グランドツインを使う。
ホイールはマグネシウム合金鍛造のMAGTAN JB3で3.50-17/5.50-17サイズ。ドライブチェーンもEK ThreeDで530から520サイズへコンバートした。