ヘリテイジ&レジェンズ|Heritage& Legends
  • お知らせ
  • ニュース&トピックス
  • 連載コンテンツ
    • ザ グッドルッキン バイク
    • Goods Front Line
    • GoGo!! 2ストローク
  • スペシャルコンテンツ
    • 特集記事
    • 俺のグッドルッキン
    • プレゼント応募
  • 会社概要
ACサンクチュアリー GSX1000S(SUZUKI GSX1000S)

17インチを前提にして自由なパーツや色をアレンジ

ACサンクチュアリー GSX1000S
(SUZUKI GSX1000S)

取材協力:ACサンクチュアリー(SANCTUARY本店) TEL04-7199-9712 〒277-0902千葉県柏市大井554-1
URL:https://www.ac-sanctuary.co.jp
2023年 8月 16日

海外からのオーダーを前後17インチホイール化で反映したカタナカスタム

往年のスズキ・ワークスレーサーを感じさせるライトブルーのカラーリングが施されたカタナ。ACサンクチュアリーのコンプリートカスタム、RCM(Radical Construction Manufacture)の近作(シリアルナンバーは588が付けられる)で、’22年の東京モーターサイクルショー・江沼チェンブースに展示されたRCM-500(これもカタナだった)に続く海外からのオーダー車だ。

「台湾で大型スポーツバイクを扱うショップ・CH MOTO経由でのオーダーで、オーナーさんはCB900FのRCMも持っている方。つまり2台目のRCM依頼です。ベースは長年所有していたというレース・ホモロゲーションモデルのGSX1000Sですが、CH MOTOさんも車両の内容をよく理解しておられて、エンジンやフレーム、外装といったコンプリート製作用に必要なパーツを送ってきて、こちらではそれを元に作業を進めていきました」と、サンクチュアリーの中村さん。

ちなみにホモロゲーションモデルとは認可用モデルのこと。市販車ベースを対象としたレースに参加するために量産車として規定の台数(例えば500台、1000台。25台という少数の場合もあった)を生産する必要があり、その台数をクリアするためのもの。レース規定に合わせた、あるいは有利なスペックを盛り込むことも多かった。GSX1000Sの場合はGSX1100Sが1074ccという排気量を持っていたため、当時の1000cc上限規定に合わせてあえて998cc仕様のエンジンを作った上で市販されたものだ。’82、’83年の2年で累計3000台が生産されたという。

話を戻そう。車両としてでなく、必要な部分が送られてきたこの車両、入庫からの分解作業を省き、各パートを加工にすぐ回せる利点もあった。依頼主が旧車が好きで、RCMというコンプリートカスタムの内容も知る中で、どんな内容になったのだろう。

「オーダーは前後17インチで倒立フォーク、ウェルドクラフトマフラーというのが前提になっていて、これはまさにRCMの作り。その上で使用パーツや外装も含めた色味はすべて先方の依頼通りに仕立てています。エンジンはDiNx社に内燃機加工を依頼しての1135cc仕様となっています」

17インチ化に当たってのシャシー作業=補強やチェーンラインオフセット、トレール確保は、カタナでも同じ世代のホンダCB-F系、カワサキZ系で行うのと同じように行われる。エンジンのオーバーホールなどで必要な純正パーツに関してもUSスズキなどにも当たって確保するなどもし、車両完成後は走行テストまで行って納車へと至った。

「カタナとしてはRCM-002や500、かつて作り置きの完成車を販売するという目的で製作した〝RCMクラフトマンシップ〟のRCM-126というシリアルナンバーを持つ車両でRCM、つまり17インチの仕様が確立していましたから、今回のRCM-588では昭和のバイクであるカタナに何と言うか、平成テイスト(RCMが送り出されたのは2000年=平成12年だから、その前から積み上げた要素があり、それはRCM完成後も練り込まれている)と言えるフルメニューをこなして今=令和に納車した感じですね」とも中村さん。なるほど、これはそうしたRCM進化の歴史も盛り込みながら、17インチカタナ・カスタムの魅力を大きく引き出した1台ということだ。

【 ザ・グッドルッキンバイク記事一覧はこちら!! 】

 

Detailed Description詳細説明

YFデザインによる外装は「スズキワークスイメージで」というオーナーのこだわりを反映したもの。スクリーンはオオノスピードのスモークでミラーはマジカルレーシング・NK-1ミラーのタイプ2ヘッド。フロントマスターはブレンボRCSでクラッチホルダーはコーケンをマウントと、操作性にも気を遣ったチョイスがなされる。

カタナのワンボディを再解釈した構成を採るメーターは、カーボン/アルミの2分割パネルをワンオフしてスタックST700SRメーターを中央に置き、スタックST3000を油温計として右に置く。インジケーター類やシリアルプレートはアルミパネル側にまとめている。ステアリングステムはスカルプチャー倒立ステムキットtype2でハンドルはデイトナ・セパレート。このパートだけ見ると現代の高級車的にも映る。

シートはオリジナルデザインを生かしながら表皮と内部を変更。フレームは5カ所のオリジナル補強やドライブチェーンラインのオフセット軌道対応インライン処理、リヤショックマウントのワイドレイダウン加工を行った上でブラスト処理後にパウダーコーティングを施した。

ステップはナイトロレーシングのGSX1100S用。ドライブスプロケットカバーもナイトロレーシングのクラッチプレートでメンテナンス性も高めてある。

エンジンはφ74mmのノーブレスト×ヴォスナー鍛造ピストンによる1135cc仕様。クランクの曲がり修正やオーバーサイズバルブガイド入れ替え、バルブシートカット精密加工などの内燃機加工をDiNx社で行っている。点火系はウオタニSP2で、冷却性を高めるためナイトロレーシング・9インチ13段フラットオイルクーラーを追加した。

キャブレターはヨシムラTMR-MJNφ40mmのデュアルスタックファンネル仕様で、ナイトロレーシング・ウェルドチタンフルエキゾースト+グレネードチタンVIIIハーフポリッシュサイレンサーと組み合わせた。

ノーブレストのオーリンズ倒立フロントフォークE×Mパッケージでブレンボ GP4 RXキャリパーをマウント、RCMコンセプトφ320ホール&スリットディスクを組み合わせる。

リヤブレーキはブレンボGP2-SS CNCだ。

オーリンズ・ブラックラインリヤショックはスカルプチャー・ワイドスイングアーム(スタビ追加)にセット。ホイールはO・Z GASS RS-Aで3.50-17/5.50-17サイズを履く。

WRITER

Heritage&legends編集部

バイクライフを豊かにし、愛車との時間を楽しむため、バイクカスタム&メンテナンスのアイディアや情報を掲載する月刊誌・Heritage&legendsの編集部。編集部員はバイクのカスタムやメンテナンスに長年携わり知識豊富なメンバーが揃う。

From our blog

  • 月刊ヘリテイジ&レジェンズ。
    2025年8月号(Vol.74)は6月30日(月)に発売!
    24 6月 2025
  • レクチャーを通して知る最新インカム使用術! 簡単装着のB+COMで 旧車ライフにも機能と楽しみをプラス!/サイン・ハウス19 6月 2025
  • 2025シーズン最新! 新旧Zカスタム詳報。他に類を見ない妖艶な高級感を演出する漆黒エディションパーツはZにも拡大!・PMC10 6月 2025
  • KIJIMAバイク専用ドライブレコーダーAD731J詳報。本格ドラレコを使いこなして 大切な愛車の万一に備える!・キジマ05 6月 2025

ザ グッドルッキン バイク

  • アニーズ KZ1000LTD<br>(カワサキ KZ1000LTD)

    アニーズ KZ1000LTD<br>(カワサキ KZ1000LTD)

  • ACサンクチュアリー  GSX1100S<br>(スズキ GSX1100S)

    ACサンクチュアリー GSX1100S<br>(スズキ GSX1100S)

  • K-2プロジェクト ZX-11<br>(KAWASAKI ZX-11)

    K-2プロジェクト ZX-11<br>(KAWASAKI ZX-11)

  • ZAPレーシングサービス Z1<br>(KAWASAKI Z1)

    ZAPレーシングサービス Z1<br>(KAWASAKI Z1)

  • ACサンクチュアリー  Z1000Mk.II<br>(カワサキ   Z1000Mk.II)

    ACサンクチュアリー Z1000Mk.II<br>(カワサキ Z1000Mk.II)

ヘリテイジ&レジェンズ|Heritage& Legends

愛車とのバイクライフを、より豊かに楽しむためのアイデアを提供する新雑誌。 愛車をもっと知りたい、カッコよくカスタムしたい、そして上手に走らせたい…ライダーなら誰もが気になる情報をより広く、深く提供して参ります。

Content

  • お知らせ
  • ニュース&トピックス
  • 連載コンテンツ
    • ザ グッドルッキン バイク
    • Goods Front Line
    • GoGo!! 2ストローク
  • スペシャルコンテンツ
    • 特集記事
    • 俺のグッドルッキン
    • プレゼント応募
  • 会社概要

お知らせ

  • 月刊ヘリテイジ&レジェンズ。
    2025年8月号(Vol.74)は6月30日(月)に発売!
    24 6月 2025
  • レクチャーを通して知る最新インカム使用術! 簡単装着のB+COMで 旧車ライフにも機能と楽しみをプラス!/サイン・ハウス19 6月 2025
  • 2025シーズン最新! 新旧Zカスタム詳報。他に類を見ない妖艶な高級感を演出する漆黒エディションパーツはZにも拡大!・PMC10 6月 2025
  • KIJIMAバイク専用ドライブレコーダーAD731J詳報。本格ドラレコを使いこなして 大切な愛車の万一に備える!・キジマ05 6月 2025
  • 純正代替プラスαを狙うアップデートパーツ群と 水圧検査・精密加工でNinja系をロングライフ化・ディンクス×ACサンクチュアリー29 5月 2025

Contact us

  • Address: 東京都中野区鷺宮3-44-8-101
  • Phone: 03-5356-8575
  • Email: info@handl-mag.com
©2019 H&L PLANNING Co.,Ltd. All Rights Reserved.

詳しい購入方法は、各サイトにてご確認ください。 書店によって、この本を扱っていない場合があります。ご了承ください。

 
 

弊社・株式会社H&L PLANNINGでも、銀行振込・現金書留での直接のご注文も承っております。

ご希望の場合は、必要事項(お名前、ご住所、電話番号)を明記の上、メールにてご連絡ください。 追って、お支払い方法と商品ご発送の流れを返信させていただきます。 メールアドレス:info@handl-mag.com ※ご返信まで数日を要すこともございます。予めご了承ください。お急ぎの場合は上記各サイトからのご注文をお勧めいたします。