1994~1996年の3年間でのみ生産されたアドバンテージ製ハイカムが、“ハイカムST1.5”の名称で23年ぶりに復活した。
「有益なデータを得るために1000本単位で試作を繰り返しました。仕上げにはCNCカム研磨機を用いて加工を行った後、ドライ潤滑のダイクロナイト処理を表面に施しています」とは設計・開発にあたった、同社の中西 昇代表の弁。レースファクトリーやカスタムショップからの高レベルな要求に応えるためには、大排気量車といえども約1万3000回転の高回転・高負荷に耐えなければいけないという。
名前の「1.5」に込められた意味は、ST-1/ST-2の二元論でもその中間という意味でもなく、「車種それぞれのキャラを大切にしながら、最小のリスクでパワーを稼げる『最適ポイント』を丁寧に探っていった」姿勢のアピールだ。STDエンジンのみならず、ヘッド面研やビッグバルブ対応のオーバーサイズピストンへの変更が行われたエンジンにもマッチするこの製品は、多くのカワサキ車オーナーの心を掴むことだろう。
GPZ900R/GPZ1000RX用カムのスペックは以下の通り。IN(吸気バルブ側):OPEN(開)18.5°/CLOSE(閉)56.0°。EX(排気バルブ側):OPEN(開)52.0°/CLOSE(閉)23.0°。※それぞれ1mmリフト時。最大リフト量:IN(吸気バルブ側)9.9mm/EX(排気バルブ側)9.5mm。
こちらはゼファー750用のハイカム(14万8000円)と、別売のカムチェーン、カムスプロケ(各1万8000円)。
そして、ZRX1200、ZRX1200DAEG、ZZR1200用ハイカム(15万6000円)と、カムチェーン、カムスプロケ(各1万8000円)もラインナップされた。
SPECIFICATION
メーカー | アドバンテージ |
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製品名 | ハイカム ST-1.5 |
適応車種 | GPZ900R、GPZ1000RX、ゼファー750、 ZRX1100、ZZR1100、GPZ1100(水冷)、ZRX1200、ZRX1200DAEG、ZZR1200 |
価格 | 11万円~15万6000円 |