モノトーンでパーツの質感を強調したネオクラシック
2022年3月の東京モーターサイクルショー、PMCブースに飾られた同社アーキブランドのコンセプトモデル。Z900RSの2021年型カラーのひとつ、黒タイガーパターンの“エボニー”をベースとして、アーキがリリースするボルトオンパーツをふんだんに使用してストリートに映えるようにしたというもので、Z900RS“モノクロ”と名付けられていた。
スタンダードルックを残しながらも、Z900RS自体もモチーフとした往年の名車、カワサキ Super4・モデルZ1からインスパイアされたノスタルジックな外装パーツ群。そして独自のビレットハニカムパターンや立体ロゴなど、最新のマシニング技術を用いて切削されたビレットパーツ群。このふたつのアーキ製パーツを融合させたネオクラシック・カスタムという仕立てとなっている。
ノスタルジックという点では、わずかに反り上がりながら60mm延長されたロングテールカウル。これに合わせたタンデムグラブバー(クロームメッキ)やアイアンフェンダーレスキット、Z2タイプLEDテールランプ。さらにZ900RSよりも大きく、当時感をより高めるZ2タイプLEDウインカーセットがある。ステムエンブレム&マウントステーセットも含めて、前後17インチのZ900RSにクラシック風味を強調する。
もう一方のビレットは、ビレット・ハニカムシリーズのバックステップキットやタンデムブラケット。エンジンヘッドマウントキットver.2やエンジンシリンダーマウントキット。さらにフレーム各部に配されたARCHIロゴプラグシリーズなど。シャイニングシルバーやシルバーを選ぶことで色味を統一しつつ、削り出しらしいアルミの質感も演出しながら、エボニー(ブラック)の外装との対比も生んでいる。なお、リヤにはPMCが日本総扱い元となっているYSS製リヤショックを組んで調整機能を加えつつレッドスプリングでモノクロームの中にワンポイントのカラーアクセントを作るとともに、ローダウンリンクプレートもセットし、車高も下げながらすっとした直線的でスマートな全体感も作り出している。
ひとつひとつのパーツを使うのももちろんいい。そうしたパーツをこのように揃えて使うことで、さらにまとまり感や狙う車両イメージがはっきりしてくる。この“モノクロ”にはその役割が明確に持たされていた。もしZ900RSにZのようなイメージを。もしくはビレットパーツのまとまりを。そんな考えを抱いたなら、この車両を参考にするのがいいだろう。
Detailed Description詳細説明
ヘッドライトはZ900RSの純正だが、前後のウインカーは丸型(Z900RS純正は細長いバータイプ)のZ2タイプLEDウインカーセット ショートステーに換装。ヘッドライト下に加えたステムエンブレム&マウントステーセットとともにノスタルジックな印象を加えている。ハンドルバーは適度なポジション設定とするべくARCHI TOURING アルミハンドルバー ポリッシュをセットしている。
わずかに反り上がりながら60mm延長されたロングテールカウルは人気商品とのこと。同テールカウル対応のタンデムグラブバー クロームメッキ、同じくアイアンフェンダーレスキット、さらにZ2タイプLEDテールランプもセットすることでまとまり感も高まっている。
ステップはアーキ独自のハニカムパターンを持つビレット・ハニカム バックステップキットver.2のシャイニングシルバーを選択。その直前に見えるのはARCHIロゴプラグシリーズ スイングアームピボット(シルバー)。フレームセンターやフレームフロントにも同シリーズのロゴプラグを装着する。
サイドカバーはアーキ・D.B.I.(ダブル・バブル・インテーク)を装着。金属メッシュと相まってビレットパーツとの相性はいい。エンジンヘッド、シリンダーともにマウントはビレット・ハニカムに変更。写真中央に見えるのがARCHIロゴプラグシリーズ フレームセンターで、シリンダー前側には同シリーズの「フレームフロント」、エンジン横にも同じく「エンジンカバー」をそれぞれ装着。
排気系は427ショート管マフラー(6ピース)メッキのJMCA認証を装着する。これもノスタルジックな雰囲気と現代の規制に適合する今らしさを備える部分だ。
YSS MA456は多彩な調整機能を備え、機能を向上するリアショック。これにつながるローダウンリンクプレート&ショートサイドスタンドセットはスチール製で20mm車高を下げ、安心感も高めるアイテム。このショート化で立ち気味になってしまう車体の傾きも純正同等にするようなサイドスタンドもセットとなり、安心して装着できるのだ。このリヤの変更に合わせてφ41mm倒立の純正フロントフォークにはYSSオープンカートリッジキットも組み込んで、乗り味も上質にしている。