ツーリングアイテムに止まらない! Bluetoothバイクインカムの定番=B+COMのモータースポーツでの活用法を鈴鹿8耐の現場で知る!

今年も8月1日(金)〜3日(日)に鈴鹿8時間耐久ロードレースが開催された。その8耐に、スズキGSX-Rや油冷系各車のカスタム&メンテナンスで知られるプロショップ=m-tech(エムテック)の松本圭司代表が、S-PLUSE DREAM RACINGのテクニカルディレクターとして参戦。そして同チームがピットワークのコミュニケーションツールに使ったのが、サイン・ハウスが販売するバイク用Bluetoothインカム『B+COM』だった。その活用法を松本さんに聞いた。

人気・定番のB+COMは レースの最前線でも活躍!

京都に店舗を構えるエムテックの松本さんといえば、バイクショップとしての業務の傍ら、ロードレースのフィールドでも活動を続けてきた人。19歳でメカニックの道に入り、古くは故・前田 淳さんが主宰したエイミングスポーツで、’08年には今回の話題とするエスパルスドリームレーシングのエーススライダーで当時、全日本ST600を走った生形秀之(おがたひでゆき)選手の、’14年にはケビン・シュワンツ/辻本 聡/青木宣篤の3選手によるヨシムラ・レジェンドチームのメカニックとして活躍。先の生形選手のエスパルスドリームレーシングでは’17-’19年の鈴鹿8耐でも腕を奮った。

前列、左から3番目が松本さんで4人目が生形秀之選手。その隣、ひと際背が高いのが第3ライダーを務める濱原颯道選手で、さらにその右がチーム監督のMFDモトフィールドドッカーズ・岡本彰弘代表。写真は6月の8耐合同テストにて。ここに第2ライダーとして、今シーズンはMotoGPを走るKTMマシンのテストライダーを務めるジョナス・フォルガー選手が加わる。

「’20年以降はコロナだったり、自社業務(最新スキャナーとエラストマー樹脂などを使った3Dプリンターでパーツ復刻など行う3Dラボの設立)が忙しかったりでレースから遠ざかっていましたが、今年で生形選手が引退するということで、最後の鈴鹿8耐のスタッフとしてお声がけいただいたんです。私もこの機会をレース活動の区切りとしたくて、できること、持っているノウハウやコネクションを全て出し切ろうと。サイン・ハウスのB+COMを採用したのも、そんな活動の一環です。

実際に使って感じるのは、やはり現場でのコミュニケーションがものすごくスムーズになったこと。それまで大声でやりとりしていた会話が着実に相手に届く。

▲m-tech(エムテック)の松本圭司代表が手に持つのはチームクルーが被るB+COMをセットしたOGK KABUTOのヘルメット(自転車用AERO-R1)と、専用のアタッチメント。そのアタッチメントはm-techの3D LABOで製作したものだ。

具体的にはテクニカルディレクターを務める私とサインマン、メカニック、タイヤマン、現場を統括するスタッフ、そしてライダーケア担当スタッフの6人で使いますが、クリアな音質でそれぞれの指示や意見が全員に行き渡る。これが何よりありがたいですね。耐久レースはチームワークで戦うモータースポーツですから。

実際には現場で使い方をフィックスしていくのですが、そこで得たデータはサイン・ハウスさんに逐次レポートする。サポートしてくださるメーカーさんの製品の、さらなる商品開発につながる情報をいかにフィードバックできるかが、レースの現場の務めとも考えているんですよ」(松本さん)

B+COMはそんなレースの最前線でも活躍していることも覚えておきたい。

 

エスパルスドリーム レーシングが使ったのは B+COM ONE!

B+COM ONE (3万4980円)/B+COMの中核を担うスタンダードモデルがこのONE。最大6人で同時通話可能なほか、ストリートでならスマホ接続や音楽、ナビ、ラジオのグループシェアといった、バイク用インカムに求められる機能を満載。最大20時間という連続使用時間も魅力だ。今回使われるアームマイクUNITのほか、ワイヤーマイクUNITも同額でラインナップされる。

 

トッププライベーターチームのコミュニケーションをつなぐB+COM!

サインマン(上)、タイヤマン(下)の使用例。チームでは6人が使用する。B+COMの採用でチームのコミュニケーションは飛躍的にスムーズになったという。

 

B+COMは8耐有力チームも採用した、信頼のインカムなのだ!

B+COMのBluetoothインカムはストリートやツーリングでの有用性に目が行きがちだけれど、すでに鈴鹿8耐はもとより全日本ロードレースなどトップモータースポーツの現場で有力チームに採用される。こうしたフィールドからフィードバックされるデータはサイン・ハウスの次期製品開発に役立ってもいるのだ。B+COMの人気を支える高品質はそんな取り組みにも支えられている。


S-PULSE DREAM RACING・生形秀之/Jonas FOLGER/濱原颯道・GSX-R1000R


Astemo Pro Honda SI Racing・野佐根航汰/荒川晃大/山中琉聖・CBR1000RR-R


TeamマツナガKDC&YSP名古屋北・荒川雅彦/松永修/加藤久幸・YZF-R1


Team TATARA aprilia・和田留佳/綿貫舞空/Matteo BAIOCCO・RSV4


KRP三陽工業&RS-ITOH・佐野優人/佐野勝人/新庄雅浩・ZX-10R


Team BabyFace Titanium Power・津田一磨/前田恵助/Robin MULHAUSER・YZF-R1


BAKUON!! RPTナガノ&RTマツナガ・櫻山茂昇/伊藤勇樹/松岡玲・YZF-R1

 

【協力】
サイン・ハウス  TEL0434-400-1979 〒211-0012神奈川県川崎市中原区中丸子 13-2 N棟11階 https://sygnhouse.jp/
m-tech(エムテック)  TEL075-932-6677 〒612-8486京都市伏見区羽束師古川町174-3 https://mc-m-tech.com/

 

※本企画はHeritage&Legends 2025年9月号に掲載された記事を再編集したものです。
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WRITER

Heritage&legends編集部

バイクライフを豊かにし、愛車との時間を楽しむため、バイクカスタム&メンテナンスのアイディアや情報を掲載する月刊誌・Heritage&legendsの編集部。編集部員はバイクのカスタムやメンテナンスに長年携わり知識豊富なメンバーが揃う。